未経験からWebデザイナーへ挑戦! 〜転職までの流れを徹底解説〜
Webデザイナーと聞くと、ホームページのデザイン、ロゴやキャラクターのデザイン、ページのコーディングといった作業を思い浮かべる方が多いはず。
実は同じように見えて、この3つの作業は大きく違います。Web業界で言うWebデザイナーの仕事は、ホームページのデザインを指すケースがほとんど。ロゴやキャラクターのデザインはグラフィックデザイナー、ページのコーディング作業はコーダーが担っています。(※制作会社の規模によってはWebデザイナーがグラフィックデザイナーを兼任するケースや、コーダーの作業を行うケースもあります。)
特にWebデザインとグラフィックデザインは似ているように見えて、まったくの別物です。未経験からWebデザイナーへの転職を希望している方であれば、この違いをしっかり把握しておく必要があります。転職活動を始める前に、まずは職種への理解を深めていきましょう。
Tips Webデザイナー
WebデザイナーはPhotoshop(フォトショップ)を使用してWebページをデザインし、レイアウトや構成を考えることが、主な仕事です。会社によってはDreamweaver(ドリームウィーバー)やSublime(サブライム)などのソフトを使用し、コーディングまでWebデザイナーが行うケースもあります。これらのソフトを用いてコーディングを行うには、HTMLやCSS、JavaScriptなどの知識も必要になります。
Webサイトは紙媒体とは異なり、低解像度の画像が用いられ、動きをつけるケースがある点も特徴の1つ。紙媒体と比較すると、複雑な作りになることが多いため「デザインする」という要素に加え、「設計する」という思考も求められます。
Tips グラフィックデザイナー
グラフィックデザイナーはIllustrator(イラストレーター)やPhotoshopを使用し、ロゴデザイン、キャラクター制作、写真加工などを主に行います。紙媒体中心の制作会社であれば、「グラフィックデザイナー」が多く在籍しています。紙とWebではデザインの考え方、データの扱い方法が異なり、媒体ごとの最適な加工技術は知っておく必要があります。
このように、Webデザイナーとグラフィックデザイナーでは仕事内容が異なるため、Webデザイナーの求人に応募する際は、その制作会社ではWebデザイナーがどのような仕事を担っているのか、しっかり確認するよう心掛けましょう。
未経験からWebデザイナーに転職するまでの流れ 未経験からWebデザイナーへ挑戦! 〜転職までの流れを徹底解説〜
未経験からWebデザイナーへの転職を目指すのは決して簡単ではありません。まずは最低限の知識を身に付けることから始めましょう。ベースの知識が身に付いたら、ようやくスタートラインに立つことができます。その知識をベースに、転職を目指しましょう。
以下は編集部がおすすめする未経験からWebデザイナーを目指すための3つのステップです。
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step1スクールや職業訓練を利用し、必要な知識・スキルを学ぶ(1科目約1ヶ月)
HTML、CSS、Illustrator、Photoshopなど
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step2学んだ知識とスキルを活かしてポートフォリオを作成する(3週間〜1ヶ月)
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step3転職活動をスタートする
- スクールや職業訓練場の先生からの紹介
- 転職支援サービスの活用
「Photoshop」、「HTML」、「CSS」の3つに関しては、未経験からWebデザイナーを目指す場合でも、基本的な知識の習得が欠かせません。おすすめはWebデザイナーを要請するスクールや職業訓練校ですが、これらに通うのが難しい場合は独学でもOKです。1科目約1ヶ月で習得したとして3ヶ月。そこからポートフォリオの作成で3週間。転職活動に1ヶ月程度で約5ヶ月間程度が平均的な準備期間です。この期間はやる気と習熟スピード次第で大幅に短縮することもできます。
どんな仕事でもまず最初に学ぶべきは基本です。基本をしっかり身に付けておくことが、未経験からWebデザイナーへの転職を目指す上でも一番の近道です。
Webデザイナーに求められる必須スキルとは 未経験からWebデザイナーへ挑戦! 〜転職までの流れを徹底解説〜
以下はWebデザイナーに求められる必須スキルをまとめたものです。これらの知識は身に付けておくことが、未経験からWebデザイナーを目指す上でのキーポイント。
Webデザイナーに求められるスキル
優先度100%(Webデザイナーとして必須!)
Photoshop(フォトショップ)
Photoshopは画像編集ソフトです。その名前の通り写真を加工・合成したり、美しいグラフィックを作ることを得意とします。Photoshopは点の集合体であるビットマップ画像を扱います。
点の集合体であることから、写真の加工、人物のレタッチ、色合いの調整などが行いやすいソフトです。
逆に、ロゴやアイコンの作成、レイアウトの調整などには不向きです。
Webデザイナーとしての仕事をする上で、Photoshopは必須のスキルと言えます。
Webデザイナーに求められるスキル
優先度90%(覚えていれば転職先が増えて有利!)
HTML・CSS
HTMLやCSSはWebページを作る、デザインをカスタマイズするために必要な言語です。
企業によってはWebデザイナーがコーディングまで担当することもあるので、優先的に身につけるべき知識といえるでしょう。
Webデザイナーに求められるスキル
優先度75%(覚えていれば便利!知らなくても転職後に必要になる可能性大!)
Dreamweaver(ドリームウィーバー)、JavaScript
Dreamweaverとはホームページの作成・管理に特化したソフトウェアです。実際にブラウザでどう表示されるかを確認しながらコードを編集できるなど、直感的にホームページ作成を作成することができます。
コードを書く際に効率的に進めることができることから、多くのWebデザイナーが使用しているWebオーサリングソフトウェアです。このソフトウェアを使いこなすためには、上記のHTML、CSSの知識を有している必要があります。
JavaScriptはプログラミング言語の1つ。ユーザー側のWebブラウザと、Webサイトまたはウェブサービスの相互間のやりとりを、円滑にするために使用されています。動きのあるWebページをデザインするためには必須知識の1つです。
Webデザイナーに求められるスキル
優先度50%(転職時には必須ではない。デザイナーとして知っておくと有利!)
Illustrator(イラストレーター)、InDesign(インデザイン)
Illustratorはイラストの作成、文字の装飾やデザインができるソフトウェアです。
InDesignは印刷物のページ制作・管理を行うための本格的な文字組版を行うソフトウェアとして、広く利用されています。
どちらも多くのグラフィックデザイナーが使用しているイメージ編集用ソフトウェアになります。デザイナーとしてこれらのソフトに触れる機会があるかもしれません。
Webデザイナーに必要な知識とスキルを身につける 未経験からWebデザイナーへ挑戦! 〜転職までの流れを徹底解説〜
以下に未経験からWebデザイナーを目指す上で役に立つ、おすすめのスクールの情報をまとめました。Webデザイナーとしての知識を習得するために、スクールの利用を検討している方は、是非チェックしてみてください。
Webデザイン未経験者におすすめのスクール その1
デジタルハリウッドSTUDIO by LIG(スクール)
- 現役Webデザイナーによるマンツーマン指導
- 平日22時、土日20時まで開講なので、自分の都合に合わせて通える
- オンライン受講可能
- 卒業後もWebデザイナーへの就職・転職、フリーランスとしての独立をサポート
worket career
年間6000件以上の求人を扱う就転職情報サイトです。デジタルハリウッド生限定の非公開求人も多数掲載しています。卒業後も自由に利用可能です。
クリエイターズオーディション
過去50回以上の開催実績を誇る業界注目イベント。業界の採用担当者50社100名を招いた採用オーディション。学内審査を勝ち抜いた在校生が出場し、採用担当者に直接アピールすることができます。出場者の採用率は8割超と高い就職率も魅力です。
つくるFactory
メンバーは、デジタルハリウッド卒業生によるフリーランス集団。 クライアントは法人企業のみ。案件に応じて、登録メンバーをアサインするので、自分のレベルに合わせた仕事の受注が可能です。
Webデザイナー専攻 | ||
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料金 | 450,000円(税抜き) | |
受講期間 | 6ヶ月 | |
特徴 | 企業のWeb部門への就職・転職を目指す方にオススメのコースです。Webクリエイターに必要なスキルを基礎から最新まで習得します。 |
Webデザイナー専攻+WordPress講座 | ||
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料金 | 528,000円(税抜き) | |
受講期間 | 8ヶ月 | |
特徴 | Web制作現場で8割が利用しているといわれているWordPress。今ではWebクリエイターに必須の知識となっています。Webクリエイターのスキルからサイト運用に役立つ知識まで学べるコースです。 |
Webデザイナー専攻 | ||
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料金 | 450,000円(税抜き) | |
受講期間 | 6ヶ月 | |
特徴 | 企業のWeb部門への就職・転職を目指す方にオススメのコースです。Webクリエイターに必要なスキルを基礎から最新まで習得します。 |
Webプログラミングコース | ||
---|---|---|
料金 | 450,000円(税抜き) | |
受講期間 | 6ヶ月 | |
特徴 | プログラミング未経験からWeb系エンジニア、フロントエンドエンジニアへの就職・転職を目指す方にオススメのコースです。DTPデザイナー、コーダーのスキルアップにもオススメです。 |
ネット動画クリエイター専攻 | ||
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料金 | 300,000円(税抜き) | |
受講期間 | 6ヶ月 | |
特徴 | ネット動画制作会社の就職・転職を目指す方や、企業の動画マーケティング担当の方にオススメのコースです。モーショングラフィックやインフォグラフィックムービーの作成が可能です。 |
7万人以上のWebコンテンツ制作の卒業生を輩出しているデジタルハリウッドと、Web制作会社LIGが業務提携し、運営するクリエイター養成スクールです。現役のWebデザイナーがマンツーマンで教えてくれるので、教育体制が整っており、未経験者も安心して受講できます。また、卒業後のサポートも充実しており、キャリアカウンセラーによる個別の転職相談や転職セミナーも随時開催しています。さらにLIG正社員への積極採用も行なっているので、教わった先生たちの同僚Webデザイナーとして一緒に働ける可能性も。ある程度まとまったお金と時間が必要になりますが、未経験からWebデザイナーを本気で目指すのであれば、おすすめのスクールの1つです。
Webデザイン未経験者におすすめのスクール その2
デジハリONLINE(通信講座)
何度でも視聴できる動画授業、ライブ授業中はオンライン上で質問にも随時対応など、学習方法に様々な工夫をしているクリエイター向けスクール。なお動画閲覧はスマートフォン・タブレット端末にも対応している。
豊富なカリキュラムに加えて、プロが知識を伝授してくれるのも嬉しいポイント。
プロを目指す講座には、「スキル(ソフトの操作方法)」だけでなく、「ノウハウ(業界で活躍するための知識など)」も含まれるため、未経験の方でもOK。
企業との連携で、多様なニーズに対応できるプログラムも多数開発。
仲間と一緒に学習できるクラス制や専用のSNSや交流会を通じて、同じ目的を持つ仲間たちとコミュニケーションを図れる場を用意。
また、就転職を見据えたゼミなど、学習の面でも就転職の面でも、一人ひとり異なるライフスタイルに合わせて、目標達成をサポートしてくれる。
Dreamweaver/HTML5/CSS | 73,400円 |
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WordPress講座 | 95,040円 |
llustrator / Photoshop講座 | 43,200円 |
フリーランスプラン(全8ヶ月) | 429,840円 |
※コース料金はWebデザイナーとして特に必要なもののみ抽出
デジタルハリウッドが単独で運営しているオンライン受講に対応したクリエイター向けスクールです。デジタルハリウッドの校舎に、通学して教わることも可能です。
学校に通う時間がない方、物理的に通学が難しい方は、「デジハリONLINE」の利用がおすすめ。
多くのWebデザイナーを輩出している「デジタルハリウッド」の教育カリキュラムを時間がない方でもオンラインで受講できます。仕事や育児で忙しく、時間がない方でも、オンライン受講であれば、自身のタイミングでカリキュラムを進めていくことが可能です。一人ひとりのプランにあわせて、サポートチームがバックアップしてくれるので、未経験者でも安心です。
Webデザイン未経験者におすすめのスクール その3
全国のハローワーク職業訓練
ハローワークが各事業所近辺の民間企業に職業訓練を委託している場合もあります。その場合も現役のWebデザイナーやWebクリエイターから知識と技術を教わることができます。
職業訓練ですので、(訓練施設にもよるが)教材費や交通費以外は無料です。
ただし、職業訓練を受けるには審査に合格する必要があり、誰でも必ず受講できるとは限りません。また、基本的には訓練終了後、就職することが前提条件。フリーランス志望の方は向いていません。
Webデザイナーへの転職を目指すのであれば、実際に転職活動を始める前に、自身のスキルレベルがわかるポートフォリオを作成しましょう。
ポートフォリオの作成については、上記で紹介した「デジタルハリウッドSTUDIO by LIG(スクール)」、「デジハリONLINE」でもサポートしています。
未経験者のWebデザイナー転職活動の進め方 未経験からWebデザイナーへ挑戦! 〜転職までの流れを徹底解説〜
上記でご紹介したスクールや職業訓練を利用する場合、就職・転職までサポートしてくれるので、それらのサービスを利用しつつ、転職活動を進めていくと良いでしょう。
ただしサポートがあるからといって、Webデザイナーの仕事が見つかるとは限りません。正社員転職が難しい場合、派遣スタッフとして経験を積み、正社員を目指すという方法もあります。
Webデザイナーを目指す一つの手段として、Webデザイナーの求人を扱う派遣会社をご紹介します。
Webデザイナー・Webクリエイターに特化した人材派遣会社です。
大手企業との求人を多数取り扱っており、好条件の案件が多いことも求職者に人気の理由の一つです。
Webデザイナー、Webクリエイターに特化したサービスを使うことで、未経験の方もよりスムーズに希望に合う仕事探しができるでしょう。
また、育児で忙しいママさんや私服OKのオフィスなど、自分のライフスタイルに合わせた職場探しができる点もおすすめです。
派遣社員として一定のキャリアを積み、正社員として転職することを目指すのも良いでしょう。
mixi社が運営するIT・Web業界に特化した求人情報サイトです。
Web系の求人が多いのは特徴の一つですが、おすすめポイントはWebデザイナー求人が多いこと。また、デザイン分野でも「HTMLコーダー」、「フロントエンドエンジニア」、「Webデザイナー」、「DTPデザイナー」など、さらに細分化された求人情報を掲載しているので、ターゲットを絞り込んで求人検索ができます。
制作会社の求人を掲載していることが多く、なかには「未経験歓迎」の求人もあるので、未経験からのWebデザイナー転職にはおすすめです。
まとめ 未経験からWebデザイナーへ挑戦! 〜転職までの流れを徹底解説〜
どんな職業でもそうであるように、技術や知識を吸収しようとする「情熱」と「謙虚な姿勢」が欠かせません。Web業界はこれからも成長が見込める業界の1つであり、たとえ実務未経験だったとしても、やる気のある人材や一定のスキルを身に付けた人材であれば、採用される可能性は十分ありません。
未経験からの転職は決して簡単ではありませんが、諦めずに転職活動に取り組むことで、必ずチャンスはあるはずです。
本特集の情報も参考に、未経験からWebデザイナーへの転職を成功させましょう!
written by 鴨島亮